資産除去債務の穴埋め&要点

穴埋め|資産除去債務に関する会計基準

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【基準】用語の定義と会計処理(主要項のみ)

用語の定義

3. 本会計基準における用語の定義は、次のとおりとする。

(1) 「資産除去債務」とは、有形固定資産の取得、建設、開発又はによって生じ、当該有形固定資産の除去に関してで要求される及びをいう。この場合の法律上の義務及びそれに準ずるものには、有形固定資産を除去する義務のほか、有形固定資産の除去そのものは義務でなくとも、有形固定資産を除去する際に当該有形固定資産に使用されている有害物質等を法律等の要求による特別の方法で除去するという義務も含まれる。

(2) 有形固定資産の「除去」とは、有形固定資産をから除外することをいう(に除外する場合を除く。)。除去の具体的な態様としては、、、その他の方法による処分等が含まれるが、やは含まれない。また、当該有形固定資産がになる場合は除去に該当しない。

資産除去債務の負債計上

4. 資産除去債務は、有形固定資産の取得、建設、開発又はによってにとして計上する。

資産除去債務の算定

6. 資産除去債務はそれが発生したときに、有形固定資産の除去に要する割引前のを見積り、割引後の金額()で算定する。

(1) 割引前の将来キャッシュ・フローは、合理的で説明可能な仮定及び予測に基づく自己のによる。その見積金額は、生起する可能性の最も高いの金額又は生起し得る複数の将来キャッシュ・フローをそれぞれので加重平均した金額とする。将来キャッシュ・フローには、有形固定資産の除去に係る作業のために直接要する支出のほか、処分に至るまでの支出(例えば、保管や管理のための支出)も含める。

(2) 割引率は、を反映したの税引前の利率とする。

資産除去債務に対応する除去費用の資産計上と費用配分

7. 資産除去債務に対応する除去費用は、資産除去債務を負債として計上した時に、当該負債の計上額とを、関連する有形固定資産のに加える。資産計上された資産除去債務に対応する除去費用は、を通じて、当該有形固定資産のにわたり、各期に費用配分する。

(時の経過による資産除去債務の調整額の処理)

9. 時の経過による資産除去債務の調整額は、そのの費用として処理する。当該調整額は、の負債のにを乗じて算定する。

【適用指針】(重要箇所)

(資産除去債務を合理的に見積ることができない場合)

2. 会計基準第5項に定める資産除去債務を合理的に見積ることができない場合とは、決算日現在入手可能なすべての証拠を勘案し、を行ってもなお、合理的に金額を算定できない場合をいう。このような場合には、会計基準第16項(5)に定める注記を行わなければならない。

(割引前将来キャッシュ・フローの見積りにあたっての留意点)

3. 企業は、次の情報を基礎として、自己の支出見積りとしての有形固定資産の除去に要する割引前の将来キャッシュ・フローを見積る。

(1) 対象となる有形固定資産の除去に必要なに対する価格の見積り

(2) 対象となる有形固定資産を取得した際に、取引価額から控除された当該資産に係る除去費用の算定の基礎となった数値

(3) 過去において類似の資産について発生した除去費用の実績

(4) 当該有形固定資産への投資の意思決定を行う際に見積られた除去費用

(5) 有形固定資産の除去に係る用役()を行う業者など第三者からの情報

企業は、(1)から(5)により見積られた金額に、や見積値から乖離するリスクを勘案する。また、合理的で説明可能な仮定及び予測に基づき、技術革新などによる影響額を見積ることができる場合には、これを反映させる。[設例2]

なお、多数の有形固定資産について同種の資産除去債務が生じている場合には、個々の有形固定資産に係る資産除去債務の重要性の判断に基づき、有形固定資産をその種類や場所等に基づいて集約し、概括的に見積ることができる。

4. 将来キャッシュ・フローの見積りには、の影響額を含めない。

(資産除去債務の算定に際して用いられる割引率)

5. 将来キャッシュ・フローがその見積値から乖離するリスクは、将来キャッシュ・フローの見積りに反映されるため、資産除去債務の算定に際して用いられる割引率は、将来キャッシュ・フローが発生すると予想される時点までの期間に対応するを反映したの税引前の割引率とする(会計基準第6項(2))。

(資産除去債務が複数の有形固定資産から構成される場合の留意点)

6. 資産除去債務に対応する除去費用は、資産除去債務を負債として計上した時に、当該負債の計上額と同額を、関連する有形固定資産の帳簿価額に加える(会計基準第7項)。

ただし、資産除去債務の対象が複数の有形固定資産から構成され、そのうち一部の資産については全体の除去以前により短い周期で除去され、再び取得される場合がある。この場合には、当該資産について、より短い周期での除去に係る法律上の義務及びそれに準ずるものはないものの、除去に係る法律上の義務等を有し資産除去債務の対象となるがあることから、主たる資産の除去に伴い当該構成資産が同時に除去されるものとみて、複数の有形固定資産の資産除去債務を一括して見積り、対応する除去費用を主たる資産の帳簿価額に加えることとする。[設例3]

(特別の法令等により除去に係る費用を適切に計上する方法がある場合)

8. により、有形固定資産の除去に係るサービス(除去サービス)の費消を当該有形固定資産の使用に応じて各期間で適切に費用計上する方法がある場合には、当該費用計上方法を用いることができる。

ただし、この場合でも、会計基準の定めに基づき、当該有形固定資産の資産除去債務を負債に計上し、これに対応する除去費用を関連する有形固定資産の帳簿価額に加える方法で資産として計上しなければならない。また、当該費用計上方法については、注記する必要がある。

(建物等賃借契約に関連して敷金を支出している場合)

9. 建物等の賃借契約において、当該賃借建物等に係る有形固定資産(内部造作等)の除去などの原状回復が契約で要求されていることから、当該有形固定資産に関連する資産除去債務を計上しなければならない場合がある。この場合において、当該賃借契約に関連する敷金が資産計上されているときは、当該計上額に関連する部分について、当該資産除去債務の負債計上及びこれに対応する除去費用の資産計上に代えて、当該敷金のと認められる金額を合理的に見積り、そのうちを費用に計上する方法によることができる。[設例6]開示

(資産除去債務のキャッシュ・フロー計算書上の取扱い)

12. 資産除去債務を実際に履行した場合、その支出額についてはキャッシュ・フロー計算書上「によるキャッシュ・フロー」の項目として取り扱う。

13. 重要な資産除去債務を計上したときは、キャッシュ・フロー計算書に「」として注記を行う。

【結論の背景】(抜粋)

経緯

22. これまで我が国においては、例えば、電力業界で原子力発電施設の解体費用につき発電実績に応じて解体引当金を計上しているような特定の事例は見られるものの、国際的な会計基準で見られるような、資産除去債務を負債として計上するとともに、これに対応する除去費用を有形固定資産に計上する会計処理は行われていなかった。企業会計基準委員会は、有形固定資産のこのような除去に関するをさせることはとして役立つという指摘などから、資産除去債務の会計処理を検討プロジェクトとして取り上げることとした。

(資産除去債務の定義)

23. 本会計基準でいう有形固定資産には、財務諸表等規則において有形固定資産に区分される資産のほか、それに準じる有形の資産も含む。したがって、建設仮勘定やのほか、財務諸表等規則において「投資その他の資産」に分類されているなどについても、資産除去債務が存在している場合には、本会計基準の対象となることに留意する必要がある。

24. 本会計基準においては、資産除去債務を有形固定資産の除去に関わるものと定義している(第3項(1)参照)ことから、これらに該当しないもの、例えば、有形固定資産の使用期間中に実施するは対象とはならない。

25. 有形固定資産の使用期間中に実施する環境修復や修繕も、資産の使用開始前から予想されている将来の支出であり、資産除去債務と同様に扱わないことは整合性に欠けるのではないかとの見方がある。しかし、は、収益との対応を図るために当期の負担に属する金額を計上するための貸方項目であり、と整理されている場合が多いことや、操業停止や対象設備の廃棄をした場合には不要となるという点で資産除去債務と異なる面があることから、本会計基準では取り扱わないものとした。

26. 本会計基準では、資産除去債務は有形固定資産の取得、建設、開発又はにより生じるものとしている(本会計基準第3項(1)参照)。通常の使用とは、有形固定資産を意図した目的のためにさせることをいい、有形固定資産を除去する義務が、不適切な操業等のによって発生した場合には、資産除去債務として使用期間にわたって費用配分すべきものではなく、引当金の計上や「固定資産の減損に係る会計基準」(2002年(平成14年)8月企業会計審議会)(以下「減損会計基準」という。)の適用対象とすべきものと考えられる。なお、土地の汚染除去の義務が通常の使用によって生じた場合で、それが当該土地に建てられている建物や構築物等の資産除去債務と考えられるとき(本会計基準第45項参照)には、本会計基準の対象となる。

28. 本会計基準では、資産除去債務を法令又は契約で要求される法律上の義務及びこれに準ずるものと定義している(第3項(1)参照)。企業が負う将来の負担を財務諸表に反映させることが投資情報として有用であるとすれば、それは法令又は契約で要求される法律上の義務だけに限定されない。また、資産除去債務は、国際的な会計基準においても必ずしも法律上の義務に限定されていないことから、本会計基準では、資産除去債務の定義として、も含むこととした。本会計基準における法律上の義務に準ずるものとは、債務の履行を免れることがな義務を指し、法令又は契約で要求される法律上の義務とほぼ同等のが該当する。具体的には、法律上の解釈により当事者間での清算が要請される債務に加え、過去の判例や行政当局の通達等のうち、法律上の義務とほぼ同等の不可避的な支出が義務付けられるものが該当すると考えられる。したがって、有形固定資産の除去が企業ののみによって行われる場合は、法律上の義務に準ずるものには該当しないこととなる。

29. 企業が所有する有形固定資産に特定の有害物質が使用されており、有形固定資産を除去する際に当該有害物質を一定の方法により除去することが、法律等により義務付けられている場合がある。このような場合については、有形固定資産自体の除去について法律上の義務又はこれに準ずるものがあるときにのみ、資産除去債務に含めるべきであるとする見方もあるが、将来、有形固定資産の除去時点で有害物質の除去を行うことが不可避的であるならば、現時点で当該有害物質を除去する義務が存在しているものと考えざるを得ない。このため、有形固定資産自体を除去する義務はなくとも当該有形固定資産に使用されている有害物質自体の除去義務は資産除去債務に含まれるとの見方をとることとした。なお、この場合に資産除去債務の計上の対象となるのは、当該有形固定資産の除去費用全体ではなく、有害物質の除去にである。

30. は企業がするものであり、当該有形固定資産をすることにはならないため、除去の具体的な態様には含めていない(第3項(2)参照)。

(資産除去債務の会計処理の考え方)

32. 有形固定資産の耐用年数到来時に解体、撤去、処分等のために費用を要する場合、有形固定資産の除去に係る用役()の費消を、当該有形固定資産の使用に応じて各期間に費用配分し、それに対応する金額を負債として認識する考え方がある。このような考え方に基づく会計処理()は、資産の保守のような用役を費消する取引についての従来の会計処理から考えた場合に採用される処理である。こうした考え方に従うならば、有形固定資産の除去などの将来に履行される用役について、その支払いも将来において履行される場合、当該債務は通常、であることから、認識されることはない。しかし、法律上の義務に基づく場合など、資産除去債務に該当する場合には、有形固定資産の除去サービスに係る支払いが不可避的に生じることに変わりはないため、たとえその支払いが後日であっても、債務として負担している金額が合理的に見積られることを条件に、資産除去債務の全額を負債として計上し、同額を有形固定資産の取得原価に反映させる処理()を行うことが考えられる。

34. しかしながら、引当金処理の場合には、有形固定資産の除去に必要な金額がことから、資産除去債務のであるという意見がある。また、資産負債の両建処理は、有形固定資産の取得等に付随して不可避的に生じる除去サービスの債務を負債として計上するとともに、対応する除去費用をその取得原価に含めることで、当該有形固定資産への投資についてを引き上げることを意味する。この結果、有形固定資産に対応する除去費用が、減価償却を通じて、当該有形固定資産の使用に応じて各期に費用配分されるため、資産負債の両建処理は引当金処理を包摂するものといえる。さらに、このような考え方に基づく処理は、国際的な会計基準とのにも資するものであるため、本会計基準では、資産負債の両建処理を求めることとした(第7項参照)。

(資産除去債務の測定値の属性とそれに見合う割引率)

40. 割引前の将来キャッシュ・フローとして、自己の信用リスクの影響が含まれていない支出見積額を用いる場合に、無リスクの割引率を用いるか、信用リスクを反映させた割引率を用いるかという点については、割引前の将来キャッシュ・フローに信用リスクによる加算が含まれていない以上、割引率も無リスクの割引率とすることが整合的であるという考え方がある。この考え方は、①の算定においても無リスクの割引率が使用されていること、②同一の内容の債務について信用リスクの高い企業の方が高い割引率を用いることにより負債計上額が少なくなるという結果は、を適切に示さないと考えられること、③資産除去債務の性格上、を前提とする会計処理は、適当ではないこと、などの観点から支持されている。一方、信用リスクを反映させた割引率を用いるべきであるという意見は、まず、割引前の将来キャッシュ・フローの見積額に自己の信用リスクの影響を反映させている場合には整合的であるという理由による。また、割引前の将来キャッシュ・フローに信用リスクの影響が含まれていない場合であっても、翌期以降に資金調達と同様に利息費用を計上することを重視する観点からは、信用リスクを反映させた割引率を用いる考え方がある。さらに、それが信用リスクに関わりなく生ずる支出額であるときには、信用リスクを反映させた割引率で割り引いた現在価値が負債の時価になると考えられることを論拠としている。しかし、これについては、資産除去債務の計上額の算定において信用リスクを反映させた割引率を用いるとすることに、前述した②や③の問題を上回るような利点があるのかどうか疑問がある。有利子負債やそれに準ずるものと考えられるリース負債と異なり、明示的な金利キャッシュ・フローを含まない債務である資産除去債務については、退職給付債務と同様に無リスクの割引率を用いることが現在の会計基準全体の体系と整合的であると考えられる。これらのことから、本会計基準においては、無リスクの割引率を用いるのが適当であると考えた(第6項(2)参照)。

(資産除去債務に対応する除去費用の資産計上)

41. 資産除去債務を負債として計上する際、当該除去債務に対応する除去費用をどのように会計処理するかという論点がある。本会計基準では、債務として負担している金額を負債計上し、同額を有形固定資産の取得原価に反映させる処理を行うこととした。このような会計処理()は、有形固定資産の取得に付随して生じる除去費用の未払の債務を負債として計上すると同時に、対応する除去費用を当該有形固定資産の取得原価に含めることにより、当該資産への投資についてを引き上げることを意味する。すなわち、有形固定資産の除去時に不可避的に生じる支出額をと同様に取得原価に加えた上で費用配分を行い、さらに、資産効率の観点からも有用と考えられる情報を提供するものである。

42. なお、資産除去債務に対応する除去費用を、当該資産除去債務の負債計上額と同額の資産として計上する方法として、当該除去費用の資産計上額が有形固定資産の稼動等にとって必要な除去サービスの享受等に関する何らかの権利に相当するという考え方や、将来提供される除去サービスの前払い(長期前払費用)としての性格を有するという考え方から、資産除去債務に関連する有形固定資産とは区別して把握し、別の資産として計上する方法も考えられた。しかし、当該除去費用は、ではなくもないこと、また、独立してするものではないことから、本会計基準では、別の資産として計上する方法は採用していない。当該除去費用は、有形固定資産の稼動にとって不可欠なものであるため、有形固定資産の取得に関する付随費用と同様に処理することとした(第7項参照)。

44. 本会計基準適用後の減損会計基準の適用にあたっては、資産除去債務が負債に計上されている場合には、除去費用部分の影響をしないようにするため、将来キャッシュ・フローの見積りに除去費用部分を含めないこととなる。

(時の経過による資産除去債務の調整額の処理)

48. 時の経過による資産除去債務の調整額は、の負債の帳簿価額にを乗じて算定し、発生時の費用として処理する(第9項参照)。この調整額は、退職給付会計における利息費用と同様の性格を有するものといえる。

(割引率の固定)

49. 割引率については、米国会計基準と同様に、変更を行わずに負債計上時の割引率を用いる方法によることとした。割引率を毎期見直すとした場合、毎期末において変更後の負債額を貸借対照表に反映させることになるが、このような負債の計上に割引率の変更を反映させることについては、他の負債の取扱いとの整合性に問題があるとの意見があった。また、割引率を負債計上時の割引率に固定する方法は、時の経過によってを配分するものであり、関連する有形固定資産について減価償却という費用配分が行われることとも整合的であると考えられる。

(将来キャッシュ・フローの見積りの変更)

51. このような会計上の見積りの変更については、国際的な会計基準において、将来に向かって修正する方法が採用されていることに加え、我が国の現行の会計慣行においてもについては影響額を変更後の残存耐用年数で処理する方法が一般的であることなどから、・アプローチにより処理することとした。この場合、割引前の将来キャッシュ・フローの見積りの変更による調整額は、資産除去債務に係る負債の帳簿価額及び関連する有形固定資産の帳簿価額に加減して取り扱うことになる(第10項参照)。

(損益計算書上の表示:時の経過による資産除去債務の調整額)

55. しかしながら、時の経過による資産除去債務の調整額は、による費用ではないこと、また、同種の計算により費用を認識している退職給付会計における利息費用が退職給付費用の一部を構成するものとして整理されていることを考慮し、本会計基準では、資産除去債務に係る費用は、時の経過による資産除去債務の調整額部分も含め、対象となる有形固定資産のに含めて計上することがより適切であるとした(第14項参照)。

(損益計算書上の表示:資産除去債務の履行時に認識される差額)

58. そのため、本会計基準では、資産除去債務計上額と実際の支出額との差額は、当該資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額と同じ区分に含めて計上することを原則とした(第15項参照)。なお、当初の除去予定時期よりも著しく早期に除去することとなった場合等、当該差額がにより生じたものである場合には、として処理することに留意する。

📘 資産除去債務 要点まとめ

🔍 定義 ★★(H29・R5)

  • 🏗️ 資産除去債務=有形固定資産の取得・建設・開発・通常の使用によって生じ、その除去に関して法令又は契約で要求される法律上の義務+それに準ずるもの(3項(1))
    • 有形固定資産を除去する義務のほか、有害物質等を法律等の要求による特別の方法で除去する義務も含む
    • 「準ずるもの」=債務の履行を免れることがほぼ不可能な義務。企業の自発的な計画だけで除去する場合は入らない
  • 🧹 除去=有形固定資産を用役提供から除外すること(一時的な除外は除く)(3項(2))
    • 具体的態様=売却・廃棄・リサイクルその他の方法による処分等 / ❌転用や用途変更は含まれない
    • ❌ 遊休状態になる場合も、除去に該当しない
    • 理由:転用・用途変更は企業が自ら使用を継続するもので、用役提供から除外することにならない(意見書30項)
  • ⏰ いつ発生?=取得・建設・開発・通常の使用によって発生した時に負債計上(4項)★
  • ⚠️ 合理的に見積れない=計上せず、見積れるようになった時点で負債計上(5項)。その旨と理由を注記(16項(5))

🔢 算定〜処理の流れ(①→②→③)

  • ①💰 負債計上:割引前の将来キャッシュ・フローを見積り、割引価値で算定(6項)
    • CF=自己の支出見積り★ / 金額=可能性の最も高い単一の金額 or 複数のCFを発生確率で加重平均した金額★
    • 含める支出:直接要する支出+処分に至るまでの支出(保管・管理など)
    • 割引率=貨幣の時間価値を反映した無リスクの税引前の利率★
  • ②🏢 資産計上:負債の計上額と同額を、関連する有形固定資産の帳簿価額に加える★(7項)
  • ③📆 毎期:除去費用は減価償却を通じて残存耐用年数にわたり費用配分(7項)
    • 時の経過による調整額=期首の負債の帳簿価額×当初負債計上時の割引率★、発生時の費用(9項)

🔁 見積りの変更・特殊ケース

  • ✏️ 重要な見積りの変更=調整額を、負債と資産の帳簿価額に加減(10項)。法令の改正等で新たに発生した場合も同様
  • 📈 CFが増加=その時点の割引率 / 📉 減少=負債計上時の割引率 / 特定できない=加重平均(11項)
  • 🔄 使用の都度発生=各期に資産計上し、残存耐用年数にわたり費用配分。または、同一の期間に資産計上額と同額を費用処理も可(8項)
  • 🏠 敷金が資産計上されている場合(適用指針9項):負債計上・資産計上に代え、回収が最終的に見込めない額のうち当期の負担を費用計上できる
  • 🧩 複数の資産で構成:一括して見積り、主たる資産の帳簿価額に加える(適用指針6・7項)

📊 表示・注記

  • 🧾 B/S:固定負債。ただし1年以内に履行が見込まれるなら流動負債(12項)
  • 📉 P/L:費用配分額・時の経過による調整額は、減価償却費と同じ区分(13・14項)。履行時の差額は、原則として費用配分額と同じ区分(15項)
  • 📝 注記5項目:①簡潔な説明 ②見込期間・割引率等 ③増減内容 ④見積り変更の概要・影響額 ⑤見積れない旨・理由(16項)
  • 💸 CF計算書:履行の支出は投資活動(適用指針12項)。重要な計上は重要な非資金取引として注記(13項)

💡 理由・論述(意見書)★

  • 🎯 会計処理の目的(H29(2)):有形固定資産の除去に関する将来の負担を財務諸表に反映させることが、投資情報として役立つ(22・28項)
  • 🏷️ 引当金処理の意義(R5(2)④):除去サービスの費消を使用に応じて各期に費用配分し、それに対応する金額を負債として認識する考え方(32項)
    • ⚠️ 問題点:除去に必要な金額が貸借対照表に計上されず、負債計上が不十分(34項)
  • ⚖️ 資産負債の両建処理(R5(2)③):負債計上額と同額を取得原価に反映(7項の処理)
    • 根拠:投資について回収すべき額を引き上げ、付随費用と同様に扱う(41項)/ 引当金処理を包摂/コンバージェンスにも資する(34項)
  • 🔑 無リスクの割引率の理由(R5(2)⑤、40項):①退職給付債務でも無リスク ②信用リスクが高い企業ほど負債が少なくなるのは財政状態を適切に示さない ③自らの不履行の可能性を前提とする処理は不適当。また、明示的な金利CFを含まない債務なので、退職給付債務と同様に無リスクが整合的

🌟 ひとことで言うと

使ったあとの片づけ代は、割引価値で負債に載せ、同額を資産に足して、減価償却で費用にする。負債は毎期ふくらむ分を費用にして、最後は見積りの額になる。

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