【令和4年不動産鑑定士試験】会計学解答

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Geminiに壁打ちして聞きました。

記述については基準の言葉を使う「硬い言葉バージョン」と、平易な言葉を使った「やわらかい言葉バージョン」の2種類あります。

アイキャッチ画像はClaudeでつくりました。Canvaのほうがいいな。

  1. 問題1:のれんの会計処理と資産計上
    1. ⑴ 文中の空欄 ア から オ までに入る適切な語句を答えなさい。
    2. ⑵ 下線部の「効果の及ぶ期間」について、企業会計基準では最長何年以内と想定されているか答えなさい。
    3. ⑶ のれんとはどのようなものか、また、それが貸借対照表に計上される根拠について答えなさい。
    4. ⑷ 負ののれんとはどのようなものか、また、それが発生する原因について簡潔に答えなさい。
    5. ⑸ 買入れによるのれんが貸借対照表への計上を認められる一方で、自己創設によるのれんの計上が認められない理由について簡潔に答えなさい。
  2. 問題2:金融商品の評価基準と時価評価差額の処理
    1. ⑴ 空欄 ア から オ にあてはまる適切な語句を答えなさい。
    2. ⑵ 売買目的有価証券とその他有価証券はいずれも時価評価されるが、時価評価差額の処理は異なる。これに関して、次の問に答えなさい。
      1. ① いずれも時価評価される根拠について、説明しなさい。
      2. ② その他有価証券に対しては、 [ オ ] (洗い替え方式)のみが採用されるが、売買目的有価証券には他の方法も採用できる。その会計処理の相違について、説明しなさい。
      3. ③ 時価評価差額の処理が異なる理由について、説明しなさい。
      4. ④ その他有価証券の評価差額について、時価が取得原価を下回る銘柄に係る評価差額を当期の損失として処理する方法も認められているが、その理由を簡潔に述べなさい。

問題1:のれんの会計処理と資産計上

次の文章は、のれんの会計処理方法について述べたものである。以下の各問に答えなさい。

のれんの会計処理方法としては、その効果の及ぶ期間にわたり「規則的な [ ア ] を行う」方法と、「規則的な [ ア ] を行わず、のれんの価値が損なわれた時に [ イ ] を行う」方法が考えられる。「規則的な [ ア ] を行う」方法によれば、企業結合の成果たる [ ウ ] と、その対価の一部を構成する投資消去差額の [ ア ] という [ エ ] の対応が可能になる。また、のれんは投資原価の一部であることに鑑みれば、のれんを規則的に [ ア ] する方法は、投資原価を超えて回収された超過額を企業にとっての利益とみる考え方とも首尾一貫している。(中略)

「規則的な [ ア ] を行う」方法と、「規則的な [ ア ] を行わず、のれんの価値が損なわれた時に [ イ ] を行う」方法との選択適用については、 [ オ ] の手段として用いられる可能性もあることから認めないこととした。

(企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準」第105項、第108項より一部を抜粋し再構成)

⑴ 文中の空欄 ア から オ までに入る適切な語句を答えなさい。

【解答】

  • ア: 償却
  • イ: 減損処理
  • ウ: 収益
  • エ: 費用収益
  • オ: 利益操作

⑵ 下線部の「効果の及ぶ期間」について、企業会計基準では最長何年以内と想定されているか答えなさい。

【解答】

  • 20年以内

⑶ のれんとはどのようなものか、また、それが貸借対照表に計上される根拠について答えなさい。

【解答】

  • 硬い言葉バージョン(基準表現):
    • 定義: 被取得企業又は取得した事業の「超過収益力」であり、有形・無形の個別識別可能な資産・負債以外の投資効果を意味する。
    • 計上根拠: 企業結合において客観的な評価が行われ、実際の取引対価として客観的な支出(投資原価)がなされた有償取得の資産であるため、資産としての認識要件を満たす。
  • やわらかい言葉バージョン:
    • 定義: 会社が持つブランド力、技術力、立地、顧客とのつながりなど、同業他社よりも多く利益を稼ぎ出す力(超過収益力)のこと。
    • 計上根拠: 会社を買い取るときに、その「稼ぐ力」の分も含めて実際にお金を払って買い取っているため。払った金額という客観的な証拠(投資原価)があるから、資産として載せることができる。

⑷ 負ののれんとはどのようなものか、また、それが発生する原因について簡潔に答えなさい。

【解答】

  • 硬い言葉バージョン(基準表現):
    • 概要: 取得対価の額が、受け入れた資産及び引き受けた負債に割り当てられた金額の純額を下回る場合における、その下回る差額のこと。
    • 発生原因: 被取得企業の将来の収益性低下や潜在的なリスクを織り込んだ取引が行われた場合や、売り手の事情による交渉上の優位性等により安価に買収が行われた場合に発生する。
  • やわらかい言葉バージョン:
    • 概要: 買い取った会社の純資産(資産から負債を引いた額)の価値よりも、実際に払った買収額のほうが安かったときに発生する差額のこと。
    • 発生原因: 買い取った会社に将来の業績悪化や隠れたリスクがあるとお互いに予想していたり、売り手側が「どうしても早く手放したい」などの事情があって安値で売買されたりしたときに発生する。

⑸ 買入れによるのれんが貸借対照表への計上を認められる一方で、自己創設によるのれんの計上が認められない理由について簡潔に答えなさい。

【解答】

  • 硬い言葉バージョン(基準表現): 買入れによるのれんは、外部との有償取引を通じて客観的な評価に基づき原価が確定しているため認識要件を満たす。一方、自己創設によるのれんは内部の営業努力によって形成されたものであり、客観的な取引価格が存在せずその金額を確実に入手することが不可能であり、評価に主観が介入するため、貸借対照表への計上は認められない。
  • やわらかい言葉バージョン: 買い取ったのれんは「いくらで買ったか」という外部との実際の取引(客観的な金額)があるため、価値を証明できる。一方、自分で勝手に築き上げたのれんは外部との取引がないため、「いくらの価値があるか」を客観的に測ることができず、自分の都合の良い金額になってしまう(主観が入る)から載せることができない。

問題2:金融商品の評価基準と時価評価差額の処理

次の文章は、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」からの抜粋である。これに関連して、以下の各問に答えなさい。

15.時価の変動により [ ア ] を得ることを目的として保有する有価証券(以下「売買目的有価証券」という。)は、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損益として処理する。

16.満期まで所有する意図をもって保有する [ イ ] (以下「満期保有目的の債券」という。)は、取得原価をもって貸借対照表価額とする。ただし、債券を債券金額より低い価額又は高い価額で取得した場合において、取得価額と債券金額との差額の性格が [ ウ ] と認められるときは、 [ エ ] に基づいて算定された価額をもって貸借対照表価額としなければならない。

(略)

18.売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式及び関連会社株式以外の有価証券(以下「その他有価証券」という。)は、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は [ オ ] に基づき、次のいずれかの方法により処理する。

  • ⑴ 評価差額の合計額を純資産の部に計上する。
  • ⑵ 時価が取得原価を上回る銘柄に係る評価差額は純資産の部に計上し、時価が取得原価を下回る銘柄に係る評価差額は当期の損失として処理する。

(略)

⑴ 空欄 ア から オ にあてはまる適切な語句を答えなさい。

【解答】

  • ア: 利益
  • イ: 社債その他の債券
  • ウ: 金利の調整
  • エ: 償却原価法
  • オ: 洗い替え方式

⑵ 売買目的有価証券とその他有価証券はいずれも時価評価されるが、時価評価差額の処理は異なる。これに関して、次の問に答えなさい。

① いずれも時価評価される根拠について、説明しなさい。

【解答】

  • 硬い言葉バージョン(基準表現): 投資家にとっての有価証券の有用な情報は期末時点での売却可能価額(時価)にあり、また事業遂行上の制約等を受けることなく金融市場においていつでも換金可能であるため、期末の財政状態を適切に表示するために時価評価を行う。
  • やわらかい言葉バージョン: 株や社債を買った投資家にとっては、「今いくらで売れるか(時価)」が一番知りたい情報だから。また、いつでも市場で売ってお金に換えることができる資産なので、期末の金額も「いまの時価」で載せるのが一番正しいため。

② その他有価証券に対しては、 [ オ ] (洗い替え方式)のみが採用されるが、売買目的有価証券には他の方法も採用できる。その会計処理の相違について、説明しなさい。

【解答】

  • 硬い言葉バージョン(基準表現): その他有価証券は毎期「洗い替え方式」のみが適用され、評価差額は翌期首に振り戻される。一方、売買目的有価証券では「洗い替え方式」のほか、評価差額を振り戻さず当期末の時価をそのまま翌期首の帳簿価額とする「切放し方式」の適用も認められる。
  • やわらかい言葉バージョン: 「その他有価証券」は、毎年評価をし直して前の状態にリセットする「洗い替え方式」しか使えない。「売買目的有価証券」は、リセットする洗い替え方式だけでなく、今年の値上がりや値下がりをそのまま新しいスタート金額として固定する「切放し方式」を使ってもよい。

③ 時価評価差額の処理が異なる理由について、説明しなさい。

【解答】

  • 硬い言葉バージョン(基準表現): 売買目的有価証券は短期的な価格変動による利益獲得を目的としており、いつでも容易に売却・換金可能であるため、期末の評価差額も当期の運用成果として当期損益(P/L)に計上する。これに対し、その他有価証券は業務提携や事業上の関係維持等を目的として保有されており、直ちに売却・換金を行うものではないため、未実現の評価差額を当期損益とすることは不適当であり、純資産の部(B/S)に直接計上する。
  • やわらかい言葉バージョン:
    • 売買目的有価証券: 値上がり・値下がりでサッと儲けるのが目的なので、売っていなくても値上がり分はそのまま「今年の儲け(損益)」として扱う。
    • その他有価証券: 取引先との付き合いなどで持っており、すぐに売るわけではないので、まだ売っていない値上がり分を「今年の儲け」にしてしまうと勘違いを生む。そのため、今年の損益(損益計算書)には入れず、資産の部の積み立て(純資産)としてだけ記録しておく。

④ その他有価証券の評価差額について、時価が取得原価を下回る銘柄に係る評価差額を当期の損失として処理する方法も認められているが、その理由を簡潔に述べなさい。

【解答】

  • 硬い言葉バージョン(基準表現): 含み損が生じている銘柄の未実現損失を早期に損益計算書へ反映させることで財務内容の健全性を確保し、含み損の繰延べによる利益水準の不当な嵩上げを防ぐという保守主義の立場に基づく処理として容認されているため。
  • やわらかい言葉バージョン: 値下がりした損(含み損)を隠さずに早めに「損失」としてカウントすることで、会社の状態を厳しくチェックし、都合よく利益を多く見せかけるのを防ぐ(慎重で安全な考え方をする)ため。

この記事を書いた人:藤本紗帆

1992年生まれのワーキングマザーです。

初めて不動産投資をするときにつまづくことが多く、当時知りたかったことをこのブログ(はじふど)でまとめています。

電子書籍も出しています。▼

X (旧Twitter)もしています。

不動産鑑定士
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