こんにちは。藤本紗帆です。
壁紙DIYは初心者でもチャレンジができて、時間はかかりますが自分でできればコスパがいいです。
この記事では、壁紙DIYに必要な基礎知識(壁紙の種類・下地の種類・必要な道具など)を紹介します!
壁紙の種類
壁紙の素材には水拭きできるビニール製、風合いのよい紙製と布製がありますが、最も多く使われているのは表面がビニール素材でつくられたビニールクロスです。
汚れに強く、多用されているので他の壁紙に比べてリーズナブルなのも特長です。
貼り方による分類
基本的に貼り方の種類によって難易度が異なり、作業上の特徴があります。
再湿壁紙
切手のように裏に水をつけてのりを戻してから張る、一般的な壁紙です。
水をたっぷり塗って、紙が伸びるのを待ってから張るとシワが出ずに上手く張れます。
生のり壁紙
ビニール製の壁紙が中心です。裏に生のりが塗られており、フィルムをはがしながら張ります。
シワが寄ってきたら張り直しができるので簡単に美しく仕上がります。
ホームセンターの店頭で柄と必要量を注文すると配達されてくるオーダー製の壁紙ですが、店頭で買えるビニールパックされた商品もあります。
初心者にオススメのタイプです。
のりなし壁紙
裏側は紙のままで、風合いのよい紙製や織物製に多いタイプです。
裏に壁紙用のりを塗ってから張るため手間がかかります。
壁紙の中では上級者向きになりますが、張りたいときに張りたい分を自分のペースで作業できるメリットがあります。
粘着壁紙(シール壁紙)
裏打ち紙に粘着剤がついており、手軽なシール式でスピーディに仕上げることができます。
再湿タイプやのりなしタイプのように壁紙を広げて水やのりを塗るスペースがなくても作業ができます。
裏紙をはがしながら張りますが、シワや空気が入ったり曲がってしまった場合の張り直しは困難です。
初心者は生のりタイプがオススメ
壁紙のコストと難易度比較表です。
6畳あたり(30m)のコスト | 作業の難易度 | |
再湿壁紙 | 18,000円 | やや易 |
生のり壁紙 | 20,000円 | 易 |
のりなし壁紙 | 32,000円 | やや難 |
粘着壁紙 | 25,000円 | 中 |
初めて壁紙張りに挑戦するのなら生のりタイプがオススメです。
- のりを別に購入
- のりを壁紙にローラーで塗り付ける
- ローラーや容器を洗う
という工程が省けるので時間短縮になります。
差がつく下地調整術
壁のリフォームにおいて下地調整は非常に重要です。
「下地(と養生)8割、塗り2割」とよくいわれますが大げさではなく、下地状態で仕上がりの成否が決まります。
工程1:最初の下処理
壁紙の剥がし方→部屋をあたためる
壁紙の部屋の壁紙を張り替える場合は、まずは壁紙をはがします。
壁紙は裏紙と表面に出るほうの2重構造になっていて、裏紙は残して剥がします。
壁紙を剥がすときは、冬場の場合は部屋をガンガンあたためて、温度と湿度を上げておけば、はがれやすくなります。
部屋をあたためても効果がないときは、ヒートガン(業務用のドライヤーみたいなの)を使うそうです。
まずは、壁紙と壁紙のつなぎ目があるので目を凝らして探してみます。
つなぎ目にカッターで切り込みを入れ、少し持ち上げて引っぱってみて、スルスルはがれるようならそのままはがします。
壁紙は、裏紙を残してきれいに剥がすことが大切です。
壁の凸凹を裏紙がカバーして平になるので、その上から新しい壁紙を貼った時に綺麗な仕上がりになります。
壁紙をはがしたときに、裏紙がきれいに壁と密着している場合はその上から施工できます。
一部が浮き上がったり、残ってしまった裏紙は邪魔物です。
そのまま施工すると塗料や壁紙は密着できなくなってしまうので、スクレーバーや皮スキなどを使ってこそげ取ります。
できてしまった段差はパテで埋めましょう。
和風壁(土壁・砂壁・繊維壁)は難易度高
砂壁などの和風壁に壁紙を貼るのは難易度が少し高くなります。
お金がかからないのは、以下の下処理です。
- はがれかかっている部分の壁材をはつる
- はつった部分や亀裂をパテで埋め、凹凸をならす
下の写真のように、和風壁の上にベニヤ板をはって下地を作ったほうが完璧ですが、費用がかかります。
詳しくはこちらの記事でも解説しています。▼
工程2:段差をパテで埋める
壁紙をはがしたら、次はパテで壁の凹凸をならします。
パテは粉を練るタイプもありますが、はじめから練ったものもあるのでオススメです。
また、下地となる壁面に大きな穴や亀裂が入っていたら、仕上がりに響かないように補修剤で埋めておきます。
補修剤は、亀裂の穴の大きさや深さ、材質に合ったものを選びます。
一般的には穴埋め用パテやパテ付け用ネットテープが便利です。
化粧合板の壁は「パテ埋め地獄」?!
化粧合板の壁に壁紙を貼る工程は以下の通りです。
- 汚れを落とし、合板が浮いているときはクギで固定する
- 合板の合わせ目の溝をパテで埋める
「パテ埋め地獄」と言われたりもしますが、溝のパテを埋めるのが大変です。
下の写真がパテ埋め後です。
下地押さえ紙を張る方法も
砂壁や繊維壁など凸凹した面や化粧合板などのツルツルした面に壁紙を張る場合、そのままではどちらも壁紙が下地と密着できず強度が落ちる可能性があります。
パテで埋めるほうが確実ですが、下地押さえ紙を張ってから壁紙を張って、密着度を高める方法もあります。
工程3:サンドペーパーをかける
パテを塗っただけでは、完全に平らにはなりません。
仕上げにサンドペーパーをかけます。
サンドペーパー(紙やすり)はいろいろな場面で役立ちます。
凹凸やザラザラな面をなめらかにすることもできれば、化粧合板のようなツルツルすぎる表面に細かいキズをつけて、塗料や接着剤がよくくっつくようにすることもできます。
サンドペーパーは#100程度のものを用意します。
直接手で持つと作業しづらく、平らに削りにくいので、サンダーと呼ばれるホルダーを併用します。
壁紙を張るために必要な道具
壁紙を張るために必要な道具を紹介します。
基本的な道具
基本的な道具は以下の通りです。
- 撫でバケ(撫でべラ):空気を抜く
- カット定規(地ベラ):壁におしつけて余分な部分をカットする
- へら:コーナーや柱、巾木などに沿って壁紙に密着させ折り目をつける
- ローラー:はがれやすい継ぎ目を押さえつける
- カッター:小型のカッターが使いやすい
- カッター替刃:刃をこまめに折らないと、壁紙を破いてしまいます
- スポンジ:のりがつくと仕上がりが汚くなるので、すぐに拭き取る(濡れ雑巾でも可)
オススメは内装職人さんと仲良くなって、道具を貸してもらいながら一緒に練習させてもらうことです。
私は偶然教えてもらえることになりました。
その他必要な道具
その他の道具は以下の通りです。
- 脚立
- メジャー
- はさみ(壁に貼る前の壁紙をカット)
- ブルーシートや新聞紙(床にのりがつくと汚くなるため作業時にひく)
- 刃折処理器(カッターの刃を折る)
- ドライバー(カーテンレールなどをはずす)
ネジを回すのに手首が疲れるので電動ドライバーがあると便利です。
また、壁紙を1〜2枚貼ったらカッターの刃はすぐに折ったほうがいいため、刃折処理器があると便利で安全です。
また、壁紙を貼る作業の最後に、剥がれ止めや美観のためにコーキング剤を準備するといいです。
万が一壁紙を破ってしまった際に修理に使うことができます。
(コーキング剤が付属している壁紙もあります。)
まとめ:壁紙DIYにチャレンジしよう!
壁紙のDIYができれば、業者に頼んだときの6分の1〜5分の1程度の費用で済みます。
読んでいただきありがとうございました!