個人事業主はベンツを経費に?減価償却費とは

社長や経営者がベンツに乗っているというイメージがありませんか?

ベンツは立派な「節税品」です。

この記事では、不動産投資でも重要になる「減価償却」という考え方について解説します!

減価償却費は「経費の分割払い」

クルマやパソコンなどの購入金額が10万円以上で、何年も使用できるもの(固定資産という)は、一括で購入しても支払った年に全額経費にはできません。

固定資産は年を経るごとに価値が下がる(減価する)ので、使用期間(耐用年数という)で分けて毎年少しずつ経費に計上していきます。

これを「減価償却」といいます。

耐用年数は固定資産(建物、テレビなど)ごとに国が決めています。

たとえば、20万円のパソコンの法定耐用年数は4年ですので、20万円を4年間にわたって年に5万円ずつを減価償却費として処理します。

減価償却をするのは正確な損益を出すため

購入した年に一括で経費計上をすると、最初の年と他の年とでは経費負担に大差が生じでしまいます。

それに、購入した年に一括計上できるなら、利益が多く出た年に高額品を買えば節税の有力手段になってしまいます。

ただ、売却益が出ているので、そのぶん税金がかかります・・・。

(儲かった年に10万円未満の物品を買うことは簡単な節税テクニックです。)

ただし、青色申告など一定の要件を満たす場合には、30万円未満の固定資産について一度に必要経費にすることができる特例があります。

高級外車は「節税品」

車の耐用年数は新車で6年、4年落ちは2年です。

4年落ちのベンツを1000万円で買うと、500万円の減価償却費を2年間、計上できます。

収入から500万円が一気に引けるので、課税所得は激減します。

これこそ節税のためのクルマです。

(必要経費として落とすため、ベンツは事業用に使用することが前提です。)

お得感を味わえるのは、償却期間が過ぎた2年後に売却しても500万円〜700万円にはなるからです。

節税できた金額を考えると、「安くベンツを乗り回せた」ことになります。

(ベンツを事業に必要とできるかは税理士に確認してください。)

「定額法」と「定率法」

減価償却の方法には、「定額法」と「定率法」があります。

定額法」は、毎年同じ額を落としていくので、計算が簡単で一般的です。

(取得減価ー残存価額)÷耐用年数=1年間の減価償却率

一方、「定率法」は初めの年の償却費が大きく、年数がたつにしたがい少なくしていく方法なので、初めに所得を低くしたい場合にはこの方法が適しています。

ただ、事前に税務署へ届けておく必要があります。

ちなみに、平成28年4月1日以降に取得した不動産(建物)については「定額法」でしか償却できないようになっています。

不動産投資の減価償却

不動産投資の場合、1円の支出もなく毎年、大きな必要経費になって収益を削ってくれるのが、物件価格の減価償却費です。

必要経費が賃貸料を上回れば不動産所得は赤字ですので、給与所得と損益通算をすれば、天引きされた所得税が戻ってきます

例えば、物件の建物を500万円で購入したとします。

仮に償却年数が5年と仮定した場合、500万円の1/5ずつ、つまり100万円を5年間毎年経費計上できます。

この500万円は融資で調達している場合、自己負担なく経費計上できるので「魔法の経費項目」です。

中古物件の耐用年数の計算方法

減価償却は以下の表のように建物の構造により償却できる期間が決まっています。

構造 法定耐用年数
鉄筋コンクリート(RC)造・鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造 47年
鉄骨(S)造 肉厚4mm超(重量鉄骨) 34年
肉厚3mm超4mm以下(軽量鉄骨) 27年
肉厚3mm以下(軽量鉄骨) 19年
木造 22年
建物附属設備 8〜17年

この期間を超えてしまった古い建物でも減価償却費が認められます。

法定耐用年数を超えた建物

法定耐用年数を超えた古いアパートやマンションの計算方法は「法定耐用年数×20%」です。

たとえば築30年の木造アパートは法定耐用年数が22年なので、法定耐用年数を8年超えています。

この場合の耐用年数は、「法定耐用年数22年×20%≒4年」となります。

法定耐用年数の一部を経過した建物

RC造マンションの場合は、法定耐用年数が47年なので、築20年のマンションの耐用年数は「(法定耐用年数ー経過年数)+経過年数×20%」で計算します。

たとえばRCマンションで、築20年経っている場合の耐用年数は「27年(47-20)+4年(20×20%)=31年」となります。

減価償却費は確定申告の際にソフトで計算される

減価償却の計算がよくわからなくても心配ありません。

パソコンで確定申告をする際に建物の取得原価や築年数などを入力すると自動で計算されます。

取得原価に固定資産税や仲介手数料も含める

固定資産税とは、1月1日に物件を持っている人が1年分支払う税金です。

年の途中で物件を売ると、売主は税金を余計に払うことになってしまいます。

そこで、物件を引き渡す際に固定資産税を買主に負担してもらいます。

買主はその支払いを「租税公課」として支払うのではなく、物件価格に含めて減価償却します。

また、物件購入の際に支払った仲介手数料も経費にはせず、物件価格に含めて減価償却することになります。

修繕費・資本的支出 〜大きな修繕は減価償却の対象となることも〜

大きな修繕は減価償却の対象となることもあります。

資本的支出となるケースに注意

修繕やメンテナンスにかかった費用は、修繕費として必要経費になります。

注意が必要なのは、修繕により元の状態より価値が高くなったり、使用期間が延びたりした場合、その部分の費用は修繕費ではなく資本的支出となることです。

資本的支出に該当する費用は、全額をすぐ必要経費にできず、取得したときの金額に加えて減価償却していきます。

金額で判断することもできる

たとえば、外壁の塗装を同じ塗料で塗り直すだけなら修繕費ですが、防水加工などの機能をつけ加えると、その部分は資本的支出となります。

ただし、あきらかに資本的支出であっても、かかった費用が20万円未満か、おおむね3年以内の間隔で定期的に行っている修繕なら、修繕費として扱うことができます。

まとめ

この記事では

  • 減価償却費について
  • 高級外車は節税品
  • 定額法と定率法
  • 不動産投資の減価償却

について解説しました。仕組みを理解して、節税につなげましょう!

タイトルとURLをコピーしました