【不動産投資】火災保険の活用方法

初めての不動産投資では、古い物件を購入することが多いと思います。

ボロい物件だからといって、火災保険に加入しないのはNGです!

古くてボロい物件こそ、災害で被害が出る可能性は高いです。

知識次第で有効活用することができます。

この記事では不動産投資家が検討すべき保険について解説します。

火災保険で台風や豪雨に備える

火災保険で補償できるのは、火災だけではありません。

台風や豪雨、突発的な事故による破損なども補償の対象にできます。

  • 台風で瓦が飛んだり、飛んできた物がぶつかってガラスが割れた
  • 豪雨による床下浸水、床上浸水
  • 落雷でエアコンが故障
  • 物を運んでいて転んで窓を割った
  • 配管の破損(経年劣化でない)による漏水
  • 夜逃げした人が物件を破損

上記の例のように様々なケースを補償できます。

被害を受けたら忘れずに写真を撮るようにしましょう。

水災のオプションは地形をチェックしてから

水災のオプションを外せば掛け金がかなり安くなります。

物件の標高ではなく、周りより低いか高いかで判断しましょう。

津波は地震保険の対象外ですし、水災の心配がない土地であれば外してしまうのもひとつの手です。

地震保険もセットで加入しよう

火災保険では補償されない、地震や噴火などが原因の火災損壊津波被害をカバーしてくれる保険です。

地震保険は、火災保険とセットでの契約が必要です。

地震保険についてはこちらの記事で詳しく解説しています。▼

火災保険は再調達価格の上限までかけよう

火災保険は経費として計上できるため、可能であれば再調達価格の上限まで加入するのがオススメです。

再調達価格というのは、火災保険の補償額の上限で「新築で建て替えた場合いくらかかるか」という金額です。

例えば築30年の物件を1000万円で買っていたとしても、再調達価格は1200万円になる場合があります。

そうなると万が一の場合、投資額以上の金額を回収できる可能性があります。

かけ金は建物の構造・築年数によって変わる

かけ金は契約期間や建物の構造、築年数によって変わります。

建物の構造は一般的に

  • H(非耐火)構造 ←木造
  • T(耐火)構造 ←鉄骨造
  • M(マンション)構造 ←RC

という3つのクラスに分けられます。

当然、木造よりもRC造のほうが火災に強いため安くなります。

ただし、木造でも「耐火建築物、準耐火建築物、省令準耐火建築物」のいずれかに当てはまれば、T構造として保険に入ることができます。

また、鉄骨造の場合でも「耐火建築物」の基準を満たした「共同住宅」は、M構造として保険に入ることができます。

T構造で火災保険に入っていた物件をM構造で入り直したら何十万円というお金が返ってきたということもあります。

保険代理店の人でも知らないことがあるので、耐火性能についてはよく見直しておきましょう。

一括払いのほうがお得だが経費処理に注意

契約期間は長期にして一括払いにしたほうが割安ですが、1年契約で毎年払いも可能です。

1年単位の契約で保険料を払うのであれば、全額経費計上となります。

しかし、2年以上の契約を結び一括で保険料を支払った場合は、1年ごとに経費にしていく必要があります。

例えば、12万円で火災保険の10年契約を7月1日から契約開始したとします。

その年に経費となる額は以下のように計算できます。

12万円➗10年(120か月)✖️6か月(7月1日〜12月31日)=6,000円

つまり、この年に必要経費とできるのは火災保険6,000円のみとなります。

翌年は、12か月分が必要経費になるため、今年の倍の12,000円が損害保険料として経費化できます。

賃貸併用等の自宅部分の損害保険料

自宅等の賃貸事業用ではない部分は経費にすることはできません、

経費化できなかった金額のうち、自宅の場合は地震保険料控除のみ一定の式で控除することができます。

いろいろな特約を検討しよう

特約とは、オプションのようなものです。

火災保険には様々な特約をプラスすることができます。

古い物件では、破損や汚損の特約は必須だと思います。

他にも検討すべき特約を紹介します。

電気的・機械的事故特約

電気的・機械的事故特約は給湯器やエアコンなどの突発的な故障をカバーしてくれます。

修理費用がかさむ電気設備が附属設備として存在するのであれば、入るべきだと思います。

電気的機械的事故を補償する単独の保険は存在しますが、火災保険に付帯させた方がお得です。

室外給湯器

臨時費用補償特約

保険では臨時費用補償特約お見舞金)というものがあります。

保険金の支払い額に5%から30%ぐらいまで無条件に上乗せされるものです。

工事費以外にも現地を見に行ったり、応急対応したりといったことにお金がかかるからという意味のようです。

30%の見舞金の契約になっていると被災したおかげで儲かることもあります。

保険で受け取ったお金は個人であれば非課税です。

(法人の場合、雑収入になります。)

家賃収入特約

火災等で入居者が住めなくなった場合、復旧するまでの期間の家賃が補償されます。

物件の月額賃料から補償内容と保険金額が決まります。

3か月、6か月、12か月というように契約時に補償する期間を設定し、その期間を上限として損失した家賃分の保険金が支払われます。

施設賠償責任保険特約

施設賠償責任保険(建物賠償責任保険)は、建物の不備や欠陥が原因で、人や物が損傷した場合に適用できる保険です。

  • 物件のタイルが落ちて通行人に怪我をさせてしまった
  • 照明器具が老朽化で落ちてきて入居者が大けが
  • 階段の手すりが外れ、子供が転落しケガをした

上記のような事故を補償してくれます。

特に古い物件はある日突然、賠償責任が発生することがあります。

補償額が大きい割に保険料が安いので、リスク回避の為に加入を検討しましょう。

単独で加入することもできますし、火災保険に特約でつける方法もあります。

個人賠償責任(包括契約用)

個人賠償責任包括契約とは、入居者が火災保険に加入していない場合に、入居者間の水漏れ事故などの損害をまかなうためのものです。

新しい入居者は必ず火災保険に加入してもらうようにしていても、昔からの入居者はきちんと保険を更新しているかわかりません。

それが建物被害であればオーナーの保険から出ますが、階下の入居者の高額な物を壊してしまったという場合は支払われません。

事故を起こした入居者に請求すれば出るかもしれませんが、支払い能力がない場合もあります。

被害を受けた人が嫌な思いをして、それが原因で退去につながることを考えると、かけておいたほうがオススメです。

弁護士費用特約

弁護士費用特約は日常生活で起きるトラブルで弁護士にお願いする場合、弁護士費用を保障してもらえます。

  • 子どもが物品を壊した
  • 自動車事故にあった
  • 悪質な入居者を退去させたい

上記のようなトラブルがあった時に弁護士を頼りにできるのは心強いですよね。

自動車保険に付帯している人もいると思いますが、火災保険につけるのとどちらがお得か検討しましょう。

自殺や孤独死問題への対応は割高

室内で自殺があると、「心理的瑕疵物件」として扱われ、次の客付けにも、売却にも非常に不利になります。

また、高齢者の「孤独死」が社会問題になっています。

実際に孤独死が起こった場合は、管理会社が警察の立ち会いのもと鍵を開けることになっています。

自殺でなく事件性がなければ、告知事項にはなりませんが、発見が遅れてしまえば、原状回復するために膨大な費用がかかります。

本来は借り手側が弁償するものですが、身寄りのない高齢者であればオーナー負担となってしまいます。

自殺や孤独死への対応方法はこちらの記事で詳しく解説しています。▼

共済ではなく民間の損害保険がオススメ

火災保険は民間の損害保険会社か全労済都道府県民共済が対象になります。

全労災と都道府県民共済は保険料が民間と比べて掛け金が安くなっています。

しかし、民間の損保のほうが補償内容が充実しているため、民間の損保がオススメです。

ダイレクト型であれば費用を抑えることもできます。

私もダイレクト型の火災保険を利用しています。

詳しくはこちらの記事で解説しています。▼

保険代理店に頼むのってどうなの?

ネットでダイレクト型の保険を比較して加入するほうが費用は抑えることができます。

ただ、知識がない場合は保険代理店で相談しながら決めることも可能です。

もちろん、中間マージンが発生するため保険料は高くなります。

保険代理店に頼む場合

保険代理店を選ぶときは「代理店の得意分野を見極める」「経験豊富な代理店を選ぶ」というアドバイスがあります。

しかし、収益物件で加入する火災保険や地震保険、その他のオプションにはそれほど選択肢があるわけではありません。

特別な保険の知識もそれほど必要でないため、保険代理店はどこでもいいでしょう。

ただ、複数の保険会社の見積もりを作成してくれる保険代理店に見積もりを依頼しましょう。

保険金の請求は自分でやろう

被災すると、管理会社もてんてこ舞いとなり、大家自身も業者の手配や入居者対応などに追われて大変です。

そんな時、代理店に頼んでスムーズに保険申請をしてくれると助かります。

また、補償が出る範囲でいっぱいいっぱいまで保険金をとってきてくれると有り難いです。

ただ、代理店の立場になると、保険契約を獲得したときには保険会社から手数料が入りますが、保険金請求のサポートは利益になりません。

こういった利益構造で、代理店がどれほど真剣に保険請求に取り組んでくれるかは疑問です。

代理店を通して保険に加入したとしても、以下の手順で自分自身で保険金請求することは可能です。

  1. 保険会社の事故受付センターに電話をして、被害日時や被害状況を伝える
  2. 保険会社から申請用の書類が送られてくる
  3. 送られてきた書類に必要事項を記載し、求められる書類を添付して返送する

保険金の請求に目をつけたビジネスも

保険金請求に目をつけたビジネスがあります。

保険金請求をサポートする代わりに、そのサポートをした業者が成功報酬を求めるというものです。

保険代理店の中には、関連会社に保険金請求をサポートさせることもあります。

つまり、加入者が取得した保険金の一部が成功報酬として渡されているということです。

自分で保険金請求をすることは可能なので、こういった成功報酬を要求する業者にまかせる必要はありません。

まとめ

古くてぼろい物件こそ、災害で被害が出る可能性は高いです。

火災保険は自動車保険と違い、何回使用しても保険料は上がりませんので活用するつもりで加入しましょう。

火災保険は、オーダーメイドで必要な補償のみを選ぶことができます。

所有物件に合わせたオリジナルの保険を作りましょう。

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