【不動産の売買契約】重要事項説明書で理解しておくポイント7つ

売買契約では重説(重要事項説明書)について長時間説明を受けなければいけません。

私は初めての売買契約のとき、1~2時間も集中力が持たず、疲れ果ててしまいました。

また、内容が細かすぎて、全てを理解することは不可能でした。

そこで今回は初心者でも聞いておくべき重要事項説明書のポイントについて解説します。

そもそも重説って?

不動産の売買契約では、契約書に押印する前に、買主はその不動産の重要な内容を書き記した重要な内容を書き記した重説重要事項説明書)についての説明を受けなくてはなりません。

重説の説明は、必ず宅建士宅地建物取引士)が行います。

通常は説明時に宅建士免許を提示されます。

この重説には、物件そのものの情報や法令などが事細かに記載されており、すべてが大切な内容となっています。

しかし、内容が細かすぎて初心者がすべてを理解することは困難です。

そのため、最初は「再建築に関すること」「契約条件に関すること」の2つに注目します。

再建築に関すること

重説の中で最も大切なのは「再建築に関すること」です。

物件の前面道路の種類、道路の幅員、その間口の長さから、きちんと再建築できるということを改めて確認します。

これは重説に必ず記載されているため、そのページと役所などが発行している道路台帳などを確認することで情報が正しいことをチェックできます。

道路台帳の情報などは調査した不動産業者に説明してもらいます。

前面道路が私道の場合、掘削権や通行権を確認

前面道路が私道の場合は、私道の持ち分があるのか、ない場合は掘削権通行権について確認します。

掘削権とはガスや水道などの配管を引き込む際に、私道を掘削してよいかという権利で、私道の持ち分がない場合は、私道の所有者の許可が必要になります。

セットバックがある場合は、その面積についても確認します。

間口がギリギリ2mの物件は境界をはっきりさせる

隣地との境界についても、隣地所有者と押印済みの確定した境界なのか、未確定の境界なのかを正しく把握しておきます。

隣地との境界があいまいなことは、古い物件では珍しくないため、境界が未確定であることを必要以上に恐れる必要はありません。

しかし、間口がギリギリ2メートルの物件などの場合、境界が数センチずれてしまうと再建築ができなくなる可能性があるため、隣地との境界をはっきりさせる必要があります。

再建築の際に建てられる建ぺい率と容積率

再建築の際に建てられる建ぺい率容積率について改めて確認します。

特に容積率については前面道路の幅員により制限を受ける場合があります。

不動産業者からもらった物件の資料には容積率200%と書いてあったとしても、前面道路の幅員により160%など少し狭くなる場合もあります。

重説には正しい内容が書いてあるので、必ず重説を正として理解します。

契約条件に関すること

契約条件のチェックでは、物件そのものではなく、契約内容について売主側・買主側に有利・不利になる条件がないかを確認します。

手付解除日付

手付解除とは、売買契約時に支払った手付金を放棄(売主に渡す)して、契約を解除できることを意味します。

この解除日付がいつまでなのかを把握しておけば、万が一の時には手付金を放棄することで物件購入をキャンセルすることができます。

この期限を過ぎると違約金がかかってきますので、自己都合でキャンセルする場合はこの日付までに行う必要があります。

融資特約日付

融資特約日付とは、融資承認の取得期日と融資特約による解除期日の2つがあります。

取得期日とは、この日までに金融機関から融資OKかNGかの回答を取得してくださいという日付のことです。

解除期日は融資がNGになった場合、この日までに融資特約による売買契約の解除を行ってくださいという日付のことです。

この日付は不動産投資家にとって非常に重要です。

融資特約は万が一融資が通らなかった時に手付金を返還してもらい、契約をキャンセルできる最大の保険です。

そのためできるだけ余裕を持った日付の設定になっているかを確認します。

契約日から最低でも1ヶ月、できれば2ヶ月あるのが望ましいです。

金融機関の融資審査が長引き、融資承認の取得期日に間に合わない場合、せっかくの保険が使えなくなってしまいます。

不動産業者が月内に売上を立てたいなどの理由で、決済を急ぎ、融資特約の日が契約日から近めに設定されることもあるため注意します。

また、残金決済の日付についても、融資特約の日付と同様に十分な日数が確保されているかを確認します。

買主側としては、残金決済の日付の直前まで融資特約が使える状態になっているのが理想です。

土地・建物の金額

土地・建物の金額についても確認します。

不動産投資では土地代金は経費にならず、建物代金のみが減価償却費として経費計上できます。

そのため、総額のうち、建物代金が高いほど節税ができ、今後の賃貸経営に有利となります。

土地・建物の金額は消費税非課税の個人間売買の場合は売主と買主の合意があれば自由に決めることができるため、建物を高めにしてもらうように交渉します。

なお、売主が消費税課税事業者の場合、建物金額を高くすると、売主が支払う消費税が増えてしまうため、交渉して建物代を高くすることはできません。

瑕疵担保免責

重説の最後のページに記載される「その他特約」についても確認します。

わざわざ特別に取り決めた内容であるため、書かれていることについてはしっかりと理解します。

その中でも、古い投資物件によくある「瑕疵担保免責」について説明します。

古い物件は値引きをする代わりに瑕疵担保免責とすることがよくあります。

これは、物件の瑕疵(白アリや雨漏り、傾きなどの物件の問題)について、買主に説明できていなかったことがあったとしても、受け入れてくださいというものです。

通常、シロアリや雨漏り、傾きなどは外から見ただけではわからないため、売主も把握できていないことが多いです。

有料で建物の診断を行えば把握できますが、手間やコストがかかります。

そのため、値引きに応じるなどの条件を受ける代わりに、瑕疵についても受け入れてくださいという特約が成立します。

逆に、買付申込を行う際に、値引きをお願いする代わりに瑕疵担保免責を受け入れますと表明すると、値引きが通りやすくなります。

まとめ

初めての売買契約は期待と不安が入り混じります。

重説の説明のときには、以下のポイントを押さえて、乗り切りましょう!

<再建築に関すること>

  • 再建築可能かどうか
  • 前面道路の種類、道路の幅、間口の長さ
  • 私道の持ち分(掘削権、通行権について)
  • セットバックの面積
  • 隣地との境界
  • 建ぺい率・容積率(前面道路幅員による制限)

<契約条件に関すること>

  • 手付解除の日付
  • 融資特約の日付(取得期日、解除期日)
  • 残金決済の日付
  • 土地・建物の金額
  • その他特約
  • 瑕疵担保免責
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